牡鹿半島 訪問 その4 おさかなたわしの家

 

◆おさかなたわし作成現場へ

 

今回のメインである、おさかなたわし作り手のお宅に向かいます。

 

みなさん各自、家で編むことがほとんどだそうです。

 

以前某メディアが取材にきたときは、「皆で集まって編んでいる」図を演じさせれたそうです。

わたくし共はそんなヤラセはいたしません。真実をお伝えします。

 

昔からの家が数件集まっている場所に着きました。

 

庭があって、家があって、洗濯物が干してある。人が暮らしている感じを見るとほっとします。

 

こちらも連絡もしなくて急に行ったのに、

「わざわざ福岡から来られたの~。おさかなたわし作る所の写真撮りたいって。」

 

「いいよ~」

と気さくに応じてくださいました。みんな、いい人だ~。

 

おじちゃんとおばちゃん、食事中?のところ、すいません。

 

おばちゃんはバリバリの方言で、8割方おっしゃっている事が聞き取れませんが、多分こう言ってるんだろうという仮定で会話を進めさせていただきました。またそれが素朴でかわいいとです♡(すいません!)

 

 

「さかなたわしもよ~、ずっと編んでると疲れるっぺ。

 

朝起きて炊飯器のスイッチ入れて、ごはんが炊けるまでの間、編むのよ。

そしたら孫が

「おばあちゃ~ん、おかず作ってくれてないの~!?」

って文句言うさ~。ほんとはその間におかずさ作らなきゃなんね~よ」

(↑↑すいません こんな感じだったと思って書いてます)

 

「作るの楽しいさね。でも(作るのが)好きじゃない人にはできね~。」

 

確かに、目を使う細かい作業ですもんね。

棚のレイアウトがめちゃくちゃかわいい
棚のレイアウトがめちゃくちゃかわいい

 

◆ミニおさかなストラップをゲット♪

 

私が飾ってあるミニおさかなストラップを見つけて

「わぁ~、カワイイっ!」と喜んでいると、

「あげるよぉ~。連れの方にも、ほれ。」

と、プレゼントしてくださいました。

わーいわーい☆皆に自慢する!

 

その日は暑く、外は日差しがギラギラしています。

おばちゃん、あずきアイスをふるまってくださいました。皆で食べるアイスはおいしかった。

またここでももらってばかり…

 

◆おさかなたわし注文数の減少

 

おさかなたわし、一時期は皆に無理言って編んでもらうほど、注文も多かったそうなのですが、今は注文数がめっきり減ってしまっているそうです。

 

「だから、編むのストップしてもらってるのよ~。みんな編みたいんだけどね。」

 

むむっ!そりゃ~、太陽村も注文取りがんばらねば! みなさんヨロシク!

ミニストラップ。スマホの画面も拭ける♪
ミニストラップ。スマホの画面も拭ける♪

 

「避難所ではすることがなくて滅入るばかりだから、これを編むことがとても救いになったのよ。作業リハビリってやつね。」

 

「することがない」というのは、本当に心を蝕むものだと思います。

 

「何かを作るのって、純粋に楽しいですもんね。集中するし。」

 

「そうなの。 で、作業仲間との共通の話題もできるしね。みんなでいっぱい作って売ったのよぉ~。(利益は少ないけど)」

 

◆おさかなたわしの始まり

 

遠藤さんにそもそもなぜおさかなたわし作りを始めたのかと聞くと、

 

実は始めたのは遠藤さんではなく、お知り合いでアフリカなど苦しい場所の地域おこしの指導などを手掛けたことがある方なのだそう。(その方もそれが本職ではない)

 

そして、だいぶ定着してきたので、

「あーたたち、もう自立してがんばんなさい。」

という事で、遠藤さんが後のまとめ役を引き受けられたのだそうです。

 

なるほど。そういう方法を知っている方の導きがあったのですね。

 

たくさんの人が傷ついた大災害だったけれども、

 

また別のたくさんの人が支えた復興なのだな、と

 

人のつながりを感じました。

 

◆被災地への関心の薄れ

 

しかし、おさかなたわしの注文数が減っているというのは、皆の関心が薄れてきている証拠ではないでしょうか。

 

遠藤さんはじめおばちゃんたちは、そんな状況をさみしいと感じているようです。私もさみしく感じました。

 

 

夜 遠藤さん宅で、注文の履歴の整理を手伝ったとき、

 

2年間の注文をリストにして何枚も印刷したものを

 

「見て~、こんなにたくさんの方から、支えて頂いたのよね。」

 

と遠藤さんがしみじみ言われたのが印象的でした。

 

 福岡と牡鹿がつながりました
 福岡と牡鹿がつながりました

 

たとえ1個300円の物の注文でも、それは

 

「私はあなたを気にかけていますよ、応援していますよ。」

 

というメッセージになるのだと知りました。

 

この活動に関われてよかったな、と思いました。

 


 

ありのままを見せてくれた、素敵なおばちゃんたち、家族のみさなん、ありがとう。

 

今までおさかなたわしを買ってくださった方、ありがとう。

 

この販売を高い目標を持って続けてくれているメンバー、ありがとう。

 

わたしたち一人ひとりは微力ですが、とにかくできることをする。

 

それを続けていこう。

 

と改めて思ったのでした。

 

~牡鹿半島 訪問 その5 へつづく…かも?~