今日のおすそわけ。

チケットを頂いていたので、工学博士・五日市剛さんの

「ツキを呼ぶ魔法の言葉」の講演会に行ってきました。

 

言葉のお話だと思っていたので、

そういうお話がでるとはまったく予想していなかったのだけど、

五日市さんは岩手出身で知人・友人で被災された方も多く、

月に一度は地元に行っています、と

まだまだ何もない状態の現地の様子のスライドを見せて下さったり、

実際に津波にのまれたけど助かった方から直接聞いたお話などもされました。

 

やっと復活した知り合いの飲食店に知人が集まり、

その時に撮ったという素敵な笑顔の3人の中年の方の写真。

みんな家も会社も流された。

その中の一人がこう言われたそうです。

 

「五日市さん、私たち、助かって何日か、何を食べてたと思う?

 草を食べてたの。」

 

五日市さんは最近、お風呂に入ると泣いてしまうそうです。

 

「私は入りたいと思って、すぐにお風呂に入れる。

 でも被災地ではまだ、

 お風呂に入りたい時に入れない人がいます。

(会場、驚いた空気に包まれる)

 いるんですよ! お風呂に入れない人。

 まだまだいるんです。」

 

五日市さんが伝えているのは

「ありがとう」「感謝します」という言葉の大切さや

その力なのだけど、

今回の講演には裏テーマというべきものがあって、

それはこういう話を知ってもらうこと、ともおっしゃっていました。

知っておくべきだと思います、と。

 

「震災、原発に対してありがとうなんて言えるか!と

 思われるかもしれませんが、

 原発が何事もなくすぐに収束していたら、

 みんながここまで原発について真剣に考えたでしょうか?

 何年か後、何十年後に振り返った時、

 『あの時あれがあったから今のすばらしい生活がある。

  あの時気づけてよかったな。ありがとう』と思えるように

 今先回りして言っちゃえばいいんです。

 ご本人たちを目の前にしては言えません、気の毒すぎて。

 だけど自分に言えばいいんです」

 

現地の現状のスライドが映し出された時、

会場の空気が驚きで満たされました。

 

メディアでは「復活しはじめた魚市場」とか

「元気に立ち上がる人」とか

そういう部分ばかりが伝えられるので

なんとなく「ああ、もう大丈夫だろう」という気でいる人が

たくさんいるんだな、ということを私は肌で感じました。

そして、その空気がちゃんと変わるのも感じました。

忘れそうになっていた、もっと知らなきゃ、

今日聞いたことを伝えなきゃ、というふうに。

 

とてもいい講演会でした。

 

本も薄くてすぐ読めて400円。

すばらしい!

 

 

<ARA>

 

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コメント: 3
  • #1

    Mayumi Kikuoka (火曜日, 08 11月 2011 01:39)

    力強い、すごく力強い,,,,,,,,すばらしい言葉と行動と考え! すごいですね。 すてきな話をありがとうございます。

  • #2

    ARA (火曜日, 08 11月 2011 02:52)

    お!さっそく「ありがとう」ですね(^^)
    人の声って、すごいなあと思いました。伝わるなあって。そして♡に届くと、力に変わる。私はパスを出しただけですが、受け取ってくれてありがとうございます♪

  • #3

    K (火曜日, 08 11月 2011 08:04)

    石巻で”震災に対して価値観を変えてもらったからありがたい”と被災者の人がいわれたとき、
    大変な状況のなか、下を向いてても何も変わらないから、これからその言葉をその方の中心に於いてにこれからやっていかれるんだな と思った。それが私にもすごく響いたな。言葉の力。