(前編からのつづき)
もくじに沿っての
感想のつづきです
4.原発事故と放射能汚染
ここでは
メンタル汚染マップ
というものに、なるほど!と感嘆しました。
いろんな地域の人が、汚染の程度をどう考えているか、を表しています。
・東北の人は福島付近が汚染していると思っている。
・関東の人は福島から東北方面に汚染していると思っている。
・九州の人は関西より東から北海道の一部まで汚染していると思っている。
そして
・海外の人は、日本全体が汚染していると思っている。
住んでいる地域によって、認識が全然違うのです。
原発事故現場から遠くなればなるほど、汚染範囲を広くみています。
これは、「自分の住んでいるエリアは大丈夫だろう」と思いたい人間心理を表しているのでしょうか。
海外からの視点は結構ショックですが、事実かもしれません。
日本で生産されたものは、食べ物に限らず、流通ルートにのって日本中に出回るのですから。
5.チェルノブイリ原発事故
25年前、ソビエト連邦で起こった原発事故。
セシウムは人体に全く影響を与えていない、という意見と、
深刻な影響を与えている、という2つの意見があります。
福島の事故直後「直ちに影響はない」という政治家の発言はある意味トリッキーであり、
5年後、10年後はどうか。
チェルノブイリ事故後、付近ベラルーシの小児甲状腺がんは事故後9年間でなんと45.5倍に増加しています。
小児白血病の急増、チェルノブイリエイズなど、深刻な害が今も人々を苦しめている事実があります。
実は私も 子どもの頃チェルノブイリ事故で被ばくしたポーランド人の知人がおり、
「周りの人がどんどんガンになっていて、自分もいつかなるかも…と思うと本当に怖い」
という告白に心を痛めた経験があり、
日本で今回このような事故があったことを
心から悔しく思っています。
今の日本でも、千葉や東京でさえ鼻血が出る、出血が止まらない、頭痛、腹痛、肺炎など、異常を訴える事例がじわじわ増えています。
(事例の資料は配布なしでしたが、手元にあります)
6. これからの日本を考える
ここでは「20ミリシーベルト問題」というものを紹介してくださいました。
当初政府が年間20ミリシーベルトなら大丈夫、という発表をしたものの、
市民や有識者の強い抗議により、その基準を1ミリシーベルトに訂正した
という事がありました。
抗議で基準を変える体制を、はたして信用できるでしょうか…
放射能汚染がいちばんやっかいなのは、
無味無臭、目に見えない、聞こえない
ということでしょう。
現在、原発は日本に54基あり、動いているのは2基だけです。
でも、電力は十分供給されています。
ほ~、そうなんだ。
また、原発なしでも必要電力は供給できるという試算は以前から出されています。
ほ~、そうなんだ。
福岡の隣、佐賀県には、玄海原子力発電所がありますね。
事故時のシュミレーションの紹介
・緩い避難基準:178km
(南は鹿児島の一部から九州全県と山口県一部)
・厳しい避難基準:347km
(九州全域~四国、岡山まで)
(出典:京都大学原子炉実験所原子炉安全研究グループ)
というシビアな内容。
また、福島事故の土壌汚染図を玄海に重ね合わせた場合、
長崎の西端から東は福岡の宗像、南は大牟田、長崎の諫早あたりまでになります。
(出典:プルサーマル裁判の会 機関紙「そいぎ」)
そして、偏西風でより東へ流れていくでしょう。
全然、ひとごとじゃないですね。全然…。
例えば、福岡市に住めなくなるって、想像できますか。
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ありゃ~、長くなったので、後編の後編につづきます…。
(前編はこちら)
(By Eriko)
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